専門用語解説
浮動株調整後時価総額加重平均
浮動株調整後時価総額加重平均とは、株価指数などを算出する際に使われる計算方法のひとつで、「市場で実際に売買されている株式(=浮動株)」の時価総額を基にして、その銘柄の指数への影響度(ウェイト)を決める方法です。
企業が発行している全株式のうち、創業者や大株主、政府などが長期保有していて市場で売買されない株は浮動株には含まれません。このため、浮動株調整を行うことで、実際に投資家の間で取引されている株式の価値に基づいた、より現実的な市場の動きを指数に反映できるようになります。
例えば、TOPIX(東証株価指数)などは、かつては単純な時価総額加重方式でしたが、現在は浮動株調整後の時価総額を基にしており、特定の大株主による株価への影響を抑えつつ、実際の市場の動きに近い形で指数が構成されています。インデックス運用やETFの評価・構成にも関わる重要な概念です。