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本人確認書類
読み:ほんにんかくにんしょるい
本人確認書類とは、氏名や住所、生年月日などを確認するために利用される公的な証明書類のことを指します。代表的なものには運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどがあります。金融機関や証券会社では、口座を開設するときや大きな金額を取引するときに、法律で定められた「本人確認手続き(KYC)」を行う必要があり、その際に提出を求められます。本人確認書類は不正利用やマネーロンダリングを防ぐ目的でも重要であり、安全に資産運用を行うための入り口ともいえる存在です。
関連する専門用語
マイナンバーカード
マイナンバーカードとは、日本に住民登録しているすべての人に割り振られる「個人番号(マイナンバー)」を記載したプラスチック製のICカードです。このカードには顔写真がついており、本人確認書類としても使えるほか、行政手続きや医療、年金、税金の申告など、さまざまなサービスをオンラインで簡単に利用できるようになる利便性があります。資産運用においても、証券口座を開設する際や、NISAやiDeCoなどの制度を利用する際に、このマイナンバーカードが必要となります。そのため、これから投資を始める方にとっては、まず取得しておくべき重要なカードです。
KYC(Know Your Customer/顧客確認)
KYCとは、金融機関や証券会社などが口座を開設する際に、その顧客がどのような人物であるかを確認し、身元や資産状況などを把握するための手続きのことです。これはマネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金供与などの不正行為を防ぐために義務付けられており、金融取引の安全性を保つための重要なプロセスです。 具体的には、本人確認書類の提出や、収入源、投資目的、金融資産の状況などの申告が求められることがあります。KYCを適切に行うことで、金融機関は適切な商品を案内できるようになり、投資家自身も安心して取引を始めることができます。
犯収法(犯罪による収益の移転防止に関する法律)
犯収法(犯罪による収益の移転防止に関する法律)とは、マネーロンダリングやテロ資金供与を防ぐために制定された日本の法律で、2007年に施行されました。正式名称はやや長いため、実務上は「犯収法」あるいは「犯罪収益移転防止法」と呼ばれます。金融機関や特定事業者に、取引時の本人確認や取引記録の保存、疑わしい取引の届出を義務づけることで、資金の不正利用を防止することを目的としています。 対象となる事業者は、銀行・証券会社・保険会社といった金融機関にとどまらず、不動産業者、宝石商、弁護士や司法書士、行政書士などの士業にまで広がっています。これは、資金移転の経路が金融取引に限らず、さまざまな業界を通じて行われる可能性があるためです。 犯収法の中心となる仕組みは「本人確認(KYC)」と「疑わしい取引の届出」です。本人確認では、口座開設や一定額以上の現金取引の際に、運転免許証やマイナンバーカードなどによって顧客の身元確認を行い、その記録を一定期間保存することが求められます。また、通常の取引から逸脱した高額送金や、資金の出所が不自然な取引を発見した場合、金融機関などは「疑わしい取引」として当局に報告しなければなりません。 資産運用の観点では、この法律によって投資信託や証券口座の開設時に本人確認が厳格化されており、マネーロンダリング防止の国際的な枠組み(FATF勧告)に沿った対応が義務づけられています。たとえば、証券会社での口座開設にマイナンバーカードや本人確認書類の提出が必須となっているのは、犯収法に基づく対応です。 犯収法は制定以来、国際的なマネーロンダリング対策基準に対応する形で何度も改正されています。直近の改正では、本人確認のオンライン化や、非対面取引でのリスク管理強化、仮想通貨交換業者など新しい金融プレーヤーを規制対象に追加する動きが進められています。 この法律は、一般の投資家にとって「口座開設や大口送金時に厳しい手続きが求められる理由」を理解するうえで欠かせません。犯収法は不正資金の流れを遮断するための仕組みであり、投資や金融取引の健全性を確保する基盤といえます。