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投資の用語ナビ - さ行 -

資産運用で使われる専門用語を、わかりやすく整理した用語集です。単なる定義ではなく、使われる場面や用語同士の関係まで解説し、判断の前提となる理解を整えます。

Terms

絶対収益

絶対収益とは、相場の状況に関係なくプラスの利益を目指す投資の考え方です。一般的な投資信託などは、日経平均やTOPIXのような「ベンチマーク」と呼ばれる指標と比べてどれくらい良かったか(つまり相対的な成績)を重視しますが、絶対収益を目指す投資はそのような指標とは関係なく、「どんな相場でも利益を出すこと」が目的です。下落相場でも収益を狙うことができるため、マーケットが不安定なときにも注目されます。ただし、常にプラスになるわけではなく、リスクがないという意味ではないので、注意が必要です。

実現課税

実現課税とは、資産を売却して利益が確定したときに初めて税金がかかる仕組みのことです。たとえば、株式や投資信託などを保有していて値上がりしていたとしても、それを売らずに持ち続けている間は利益が「未実現」とされ、課税はされません。 しかし、実際にその資産を売って利益が「実現」した段階で、譲渡所得として課税対象になります。この制度により、含み益のある資産を売るタイミングによって、いつ税金が発生するかをコントロールすることが可能です。投資の売買戦略や節税の観点から、非常に重要な考え方となっています。

善意無過失

善意無過失とは、ある事実について「知らなかった」だけでなく、「知らないことに過失(注意不足)がなかった」状態を指す法律用語です。つまり、その人が問題となる事実を知らなかったのは仕方のないことであり、注意義務を尽くしていたと認められる場合にこの状態が成立します。 たとえば、不動産の登記簿上は問題がないと確認し、慎重に調査して取引したにもかかわらず、実は他人の権利があった場合、その買主が「善意無過失」であれば法律上保護されることがあります。資産運用や不動産取引、相続などの場面では、当事者の「知っていたかどうか」だけでなく、「知るために必要な注意を払っていたかどうか」が問われることがあり、取引の安全性や正当性に大きく関係する重要な判断基準となります。

司法書士会

司法書士会とは、司法書士が業務を行うために必ず所属しなければならない公的な団体で、全国の各都道府県ごとに設置されています。司法書士は、不動産登記や商業登記、相続手続き、成年後見制度の支援など、法律に基づくさまざまな業務を行いますが、その活動の公正性や適正性を確保するため、司法書士会によって登録・監督されます。 また、司法書士会は、会員の教育や研修、相談業務の提供、苦情処理なども行っており、一般市民にとっても安心して相談できる体制を整えています。さらに、全国の司法書士会を統括する組織として「日本司法書士会連合会」が存在し、制度の維持や法改正への対応、情報発信などを担っています。資産運用や相続、登記の場面で司法書士に依頼する際には、その所属する司法書士会の存在が制度的な信頼性を支える役割を果たします。

資産凍結

資産凍結とは、特定の個人や法人が保有している預金口座、証券、不動産などの資産について、その使用や移動を法律的に制限または禁止する措置のことです。この措置はさまざまな場面で用いられますが、代表的な例としては、国際的な制裁、犯罪捜査、あるいは相続開始時における名義変更停止などがあります。 特に相続においては、被相続人が死亡した時点でその名義の銀行口座などが一時的に凍結され、相続人全員の合意が整うまで引き出しや運用ができなくなります。これにより、相続トラブルの防止や不正な資産移動の回避が図られる一方、生活費や葬儀費用の支払いに困るケースもあり、事前の備えや制度理解が重要となります。

即効型

即効型とは、任意後見契約の形態の一つで、契約締結と同時に家庭裁判所が任意後見監督人を選任し、任意後見契約の効力がすぐに発生する方式を指します。本人の判断能力がすでに不十分と判断されている場合に利用され、委任契約や移行の手続きを経ることなく、直ちに任意後見人による支援が開始されます。 これにより、本人が自力で判断や手続きができない状態であっても、信頼できる後見人が財産管理や生活支援を速やかに行えるようになります。即効型は、すぐに支援が必要な状況にある人にとって非常に有効な制度であり、家族や関係者が混乱なく対応できるようにするための仕組みとして活用されています。

将来型

将来型とは、現時点では効力が発生せず、本人の判断能力が低下したときに初めて発効する契約や制度のタイプを指します。主に「任意後見契約(将来型)」において使われる用語であり、契約そのものは元気なうちに公正証書で結んでおき、実際に判断能力が衰えた段階で家庭裁判所が任意後見監督人を選任することで、後見人の職務が正式に開始されます。 このしくみによって、本人が元気なうちは自分の意思で生活を続けながら、将来に備えて信頼できる人に後見を委ねる準備ができるという安心感があります。高齢者の生活設計や認知症への備えとして、柔軟性と安全性の両方を兼ね備えた制度のひとつです。

SICAV(シカブ)

SICAV(シカブ)とは、「Société d'Investissement à Capital Variable」の略で、日本語では「可変資本投資会社」と訳されることが多い、主にヨーロッパで使われる投資信託の一種です。特にルクセンブルクやフランス、スイスなどで広く利用されています。SICAVは株式会社の形を取っており、投資家はその株式を購入する形で投資します。ファンドの規模が投資家の出資によって変動するため、「可変資本」と呼ばれます。日本の投資信託に似ていますが、ヨーロッパ独自の法制度の下で運営されており、海外分散投資を考えるうえで知っておくべき重要な形態の一つです。 SICAV(シカブ)は、「可変資本型の投資会社」を意味するヨーロッパ特有の投資ファンドの形式です。株式会社のような仕組みを取りながら、投資家が出資することでファンドの資本が増減し、運用規模が柔軟に変わるのが特徴です。ルクセンブルクやフランス、イタリア、スペイン、ベルギーなどで多く活用されており、欧州の投資信託の代表的な形態となっています。 SICAVでは、投資家はその「株式」を購入することでファンドに参加し、いつでも時価(基準価額)で換金することができます。資金の出入りに応じてファンドの大きさが変わる「オープン型」の仕組みは、日本の公募投資信託にもよく似ています。ただし、SICAVは法人格を持つ会社であり、投資家は株主として議決権を持つ点が日本の投資信託とは異なります。 多くのSICAVは、EUの共通ルールである「UCITS(ユーシッツ)」という制度に基づいて運用されています。UCITSとは、投資先の分散や情報開示、資産管理などに関する厳しい基準を満たしたファンドに与えられる認可制度で、ヨーロッパ全域での販売が可能となります。日本でもUCITSに準拠したSICAVは、安全性や透明性が高い海外ファンドとして紹介されることが増えています。 SICAVに似た形態として、FCP(エフシーピー)という信託型ファンドもありますが、こちらは法人格を持たず、投資家に議決権もありません。また、SICAF(シカフ)と呼ばれる固定資本型のファンドもあり、こちらは途中での換金ができないクローズド型の仕組みとなっています。 さらにルクセンブルクでは、ひとつのSICAVの中に複数のファンドを組み合わせた「傘型SICAV」が多く使われています。これは、たとえば株式型、債券型、通貨別など、異なる運用戦略のファンドを一つの法人の中で管理する形式で、投資家の多様なニーズに応じた柔軟な資産運用が可能になります。 SICAVは、ヨーロッパの法制度に裏付けられた信頼性の高いファンド形態であり、海外分散投資を考えるうえで知っておきたい基本的な仕組みのひとつです。日本の投資信託とは似て非なる点も多いため、「UCITSに準拠しているか」「法人型か信託型か」「換金の自由度」などを確認しながら、自分に合った商品を見極めることが大切です。

Segregated Portfolio Company (SPC)

Segregated Portfolio Company(SPC)とは、ケイマン諸島などのオフショア地域でよく利用される法人形態で、1つの会社の中に複数の独立したポートフォリオ(資産区分)を設けることができる仕組みです。それぞれのポートフォリオは法的に分離されており、他のポートフォリオの債務や損失の影響を受けない構造になっています。このため、投資信託やヘッジファンドの運用会社が、異なる戦略や投資家層向けに複数のファンドを1つのSPC内で効率的に管理・運用するのに適しています。日本の一般投資家には直接なじみが薄いかもしれませんが、海外ファンドに投資する際にはその基盤構造として重要な役割を果たしています。

所得区分

所得区分とは、個人が得る収入をその性質ごとに分類したものを指します。日本の税制では、どこからどのように得た収入かによって課税の方法が異なるため、所得をいくつかの区分に分けて扱う必要があります。主な所得区分には、給与所得、事業所得、不動産所得、配当所得、譲渡所得などがあり、それぞれで計算方法や控除、税率が異なります。資産運用においては、配当金や売買益がどの所得区分に当たるかを理解しておくことで、適切な税金対策や申告ができるようになります。

租税中立性

租税中立性とは、特定の投資行動や事業活動が、税制によって不当に有利または不利にならないという原則を指します。つまり、税金が投資家の意思決定に影響を与えないようにする考え方です。たとえば、同じ内容の投資でも、どの国やどのファンド形態を選んでも、課税上の差が極力生じないように制度を設計することが租税中立性の目的です。 特に、オフショアファンドやSPC(Segregated Portfolio Company)などの国際的な投資ビークルでは、この租税中立性が確保されていることが重要視されます。中立性が保たれていることで、投資家は純粋に経済的合理性に基づいて投資判断を行うことができ、過度な税負担を避けながら効率的な資産運用が可能になります。

情報技術セクター

情報技術セクターとは、株式市場における業種分類のひとつで、主にコンピュータ、ソフトウェア、半導体、通信機器、ITサービスなどの分野で事業を展開する企業群を指します。このセクターには、クラウドコンピューティング、人工知能(AI)、サイバーセキュリティ、デジタルインフラといった先端分野も含まれており、イノベーションや成長性の高さが期待される業種とされています。代表的な企業には、米国のアップル、マイクロソフト、エヌビディア、日本ではNTTデータや富士通などが含まれます。投資信託やETFでもこのセクターに特化した商品が多く、テクノロジーの進展が企業収益や株価に直結しやすいため、資産運用においても注目される業種のひとつです。

セクター集中リスク

セクター集中リスクとは、株式や投資信託などで特定の業種(セクター)に偏って投資している場合、そのセクター全体に悪影響が生じることで、資産全体が大きく値下がりする可能性があるというリスクのことを指します。たとえば、IT企業ばかりに投資していると、テクノロジー業界の不調がそのままポートフォリオ全体の損失につながります。 セクターごとに景気の影響や法規制の変化を受ける度合いが異なるため、特定の業種に資金が集中している状態は、リスク分散が効いていない状態といえます。このリスクを回避するためには、複数のセクターにバランスよく投資する「分散投資」が重要とされます。特に投資初心者にとっては、セクターの偏りに注意することで、より安定した資産運用が可能になります。

相続放棄申述受理通知書

相続放棄申述受理通知書とは、家庭裁判所が「相続放棄」の申請を正式に受け付けて認めたことを証明する書類のことです。相続人が被相続人の財産や借金などを一切引き継がないと決めた場合、相続開始から原則3か月以内に家庭裁判所へ申し立てを行います。 この通知書が交付されることで、法律上その人が相続人でなくなったことが確定します。主に、債権者への証明や手続きで必要となる大切な書類です。投資や資産管理においては、親族の相続放棄によって自分が新たに相続人になるケースや、相続財産の内容が変わる可能性があるため、間接的に影響することがあります。

省エネ等住宅

省エネ等住宅とは、省エネルギー性能や耐震性など、一定の性能基準を満たした住宅のことを指します。具体的には、断熱性能が高い、エネルギー消費量を抑える設備が整っている、耐震性やバリアフリー性に優れているといった特徴があり、環境負荷を低減しながら快適な暮らしができる住宅として位置づけられています。 国の定める基準を満たすと、住宅ローン減税や登録免許税の軽減など、さまざまな税制優遇措置の対象になります。特に新築住宅や長期優良住宅においては、省エネ性能が重要な評価ポイントとされ、今後の資産価値にも影響を与えるため、住宅購入時にはこの点を確認することが大切です。

使用貸借

使用貸借とは、お金の貸し借りではなく、物や土地などを「無償で貸す」契約のことをいいます。たとえば、親が子どもに土地を無償で貸して家を建てさせるようなケースが典型です。賃貸借との大きな違いは、貸す側が使用料や家賃などの対価を受け取らないことです。 そのため、使用貸借は信頼関係に基づいて行われることが多く、契約終了の条件や返還時期などについては慎重に取り決めておく必要があります。また、税務上では「贈与」と見なされるケースもあるため、相続や不動産活用の場面では専門家のアドバイスを受けることが重要です。

相続財産清算人

相続財産清算人とは、相続人がまったくいないことが確定したときに、被相続人(亡くなった人)の財産を最終的に処理するために家庭裁判所によって選ばれる人のことです。この清算人は、亡くなった人の財産をすべて把握し、借金などの債務を支払ったうえで、残った財産を国に引き渡すという重要な役割を担います。一般的に弁護士などの専門職が選ばれることが多く、債権者や遺贈の受遺者(遺言で財産をもらう人)に対して法的に適切な対応を取ります。 相続放棄や相続人不存在の場合など、通常の相続手続きができないときに使われる特別な制度であり、被相続人の財産を公正かつ円滑に処理することを目的としています。

主要株主

主要株主とは、ある企業の発行済株式のうち、比較的多くの株式を保有している個人や法人のことをいいます。日本の上場企業の場合、通常は発行済株式の5%以上を保有している株主が「主要株主」として扱われます。 主要株主は企業の経営方針に対して強い影響力を持つ可能性があるため、投資家にとってその存在は重要な判断材料になります。また、金融商品取引法に基づき、主要株主には保有状況の開示義務があるため、誰がその企業の大きな影響力を持っているかを知ることができます。初心者にとっても、主要株主の動向を確認することは、企業の安定性や将来性を見極める一助となります。

診断費用

診断費用とは、住宅や建物の状態を調べるために専門家に依頼して行う調査(インスペクションや耐震診断など)にかかる費用のことです。主に建物の構造、安全性、劣化状況、設備の状態などを確認するための目視調査や機器を使った検査が行われ、その報告書作成までを含むのが一般的です。 費用の相場は調査内容や建物の規模によって異なりますが、住宅一戸あたり数万円〜十万円程度が目安とされます。この費用は買主側が負担するケースが多く、不動産購入や投資判断の一環として必要経費と位置づけられます。診断費用は一時的な支出ですが、将来的な修繕費リスクや契約後のトラブルを回避するための重要な投資といえます。

修繕費リスク

修繕費リスクとは、住宅や建物を所有・購入した後に、予期せず多額の修繕費が発生する可能性のことを指します。特に中古住宅や築年数の経った物件では、外壁のひび割れ、屋根の劣化、給排水管の老朽化、設備機器の不具合などが原因で、想定以上の出費につながることがあります。このリスクは、購入時点では見えづらいため、適切なインスペクションや長期修繕計画の確認を通じて、できるだけ把握・管理しておくことが大切です。不動産投資においては、修繕費がかさむとキャッシュフローが悪化し、収益性に直接影響を与えるため、投資判断において重要な検討項目のひとつとなります。

譲渡性預金

譲渡性預金とは、金融機関が発行する定期預金の一種で、第三者に譲渡(売買)できる証書付きの預金商品です。一般的な定期預金と異なり、途中で解約することはできませんが、市場で自由に売却することが可能です。英語では「NCD(Negotiable Certificate of Deposit)」と呼ばれ、主に企業や機関投資家が資金運用の手段として利用しています。利息は満期時に一括で支払われ、安全性が高く、短期金融市場の運用商品として人気があります。なお、個人投資家が直接購入する機会はほとんどなく、一般的には短期金融市場のプロ向けの商品といえます。資産運用の場面では、リスクを抑えつつ流動性を確保したい機関投資家の運用手段として活用されます。

情報受領者

情報受領者とは、金融機関や運用会社などが顧客の個人情報や資産情報を第三者に開示する場合、その情報を受け取る側のことを指します。これは、たとえば投資信託の運用報告書を共有する金融アドバイザーや、相続対策の一環で顧客の資産状況を把握する税理士などが該当します。 情報受領者には、顧客の同意がある場合に限り、必要な情報だけが提供されます。プライバシーや機密性を守るために、情報の取扱いには厳格なルールが定められており、信頼できる相手に限って認められるのが一般的です。投資においては、自分の情報が誰にどのように共有されているかを理解することも大切です。

重要事実

重要事実とは、株式などの金融商品に関する価格に大きな影響を与える可能性がある情報のことをいいます。たとえば、上場企業の決算内容、合併・買収、経営陣の交代、大規模な提携などが該当します。これらの情報は、一般の投資家が知る前に一部の人だけが知っていると、その人たちが有利に取引できてしまい、公正な市場が保てなくなります。 そのため、こうした重要事実は「適時開示」というルールのもとで、公平に公開されなければならないと定められています。投資初心者にとっても、どのような情報が市場の動きに影響するのかを知ることは、リスクを減らすためにとても大切です。

住宅財形貯蓄

住宅財形貯蓄とは、会社に勤めている人が給与天引きによって積み立てを行い、そのお金を将来の住宅の取得やリフォームの資金に使えるようにする制度です。一定の条件を満たせば、元利合計で550万円までの利子が非課税になるという税制上の優遇があります。 財形貯蓄制度の一種であり、勤務先が制度を導入していれば、金融機関と連携して簡単に積み立てが始められます。使い道が住宅関連に限られるため、自由度はやや低いものの、目的が明確な方にとっては効率的な資金形成手段となります。途中解約をして住宅目的以外に使う場合は、非課税の扱いがなくなり、通常の課税が適用される点に注意が必要です。

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