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投資の用語ナビ - さ行 -

資産運用で使われる専門用語を、わかりやすく整理した用語集です。単なる定義ではなく、使われる場面や用語同士の関係まで解説し、判断の前提となる理解を整えます。

Terms

信託銀行

信託銀行とは、銀行業務に加えて信託業務を行う金融機関のことで、資産の管理・運用・承継を専門的に取り扱う。個人向けには遺言信託や資産承継のサポート、法人向けには年金信託や不動産管理などを提供する。特に、富裕層に対する資産保全や相続対策の面で重要な役割を果たし、長期的な資産管理の手段として活用される。信託契約を通じて、顧客の資産を安全に管理し、特定の目的に沿った資産運用が可能となる。

事業承継

事業承継とは、企業の経営権や資産を後継者に引き継ぐプロセスを指します。経営者の高齢化が進む中、円滑な承継を実現するためには、早期からの計画と準備が欠かせません。 事業承継には、大きく分けて「経営の承継」と「資産の承継」の二つの側面があります。経営の承継では、後継者の選定や育成、経営戦略の継承が重要です。一方、資産の承継では、株式や事業用資産の移転に加え、相続税や贈与税などの税務対策が必要となります。 事業承継の方法には、主に三つの選択肢があります。一つ目は、親族内承継で、経営者の子どもや親族に事業を引き継ぐ方法です。この場合、相続税や贈与税の負担を考慮し、適切な財務戦略を立てることが求められます。二つ目は、従業員承継(MBO)で、役員や従業員が事業を引き継ぐ方法です。資金調達が課題となることがあるため、金融機関や専門家の支援を受けることが有効です。三つ目は、第三者承継(M&A)で、他社や投資ファンドに事業を売却し、継続させる方法です。後継者が見つからない場合の有力な選択肢となります。 事業承継を成功させるためには、早期の計画策定が重要です。理想的には5~10年前から準備を始め、株式や財務の整理、相続税・贈与税の負担軽減を進める必要があります。また、後継者の育成も欠かせません。経営者としての知識や経験を身につけるための支援を行い、スムーズな引き継ぎを目指すことが求められます。さらに、税理士、弁護士、M&Aアドバイザーなどの専門家の活用も有効です。 事業承継は、企業の存続だけでなく、従業員の雇用や取引先との関係維持、さらには地域経済にも大きな影響を与えます。そのため、計画的に進めることで、企業価値の維持・向上を図ることが重要です。

相続対策

相続対策とは、財産を円滑に次世代へ引き継ぐために行う事前準備のことを指します。主に、相続税の負担を軽減するための税務対策、遺産分割を円満に進めるための法務対策、資産を有効活用するための運用対策が含まれます。相続対策を適切に行うことで、相続に関するトラブルを未然に防ぎ、資産の価値を守ることができます。 税務対策としては、生前贈与や生命保険の活用、不動産の組み換え、小規模宅地の特例の適用などが挙げられます。生前贈与では、基礎控除を活用した暦年贈与や相続時精算課税制度を利用することで、相続税の負担を軽減できます。生命保険は、非課税枠を利用して相続税の負担を抑えつつ、受取人がスムーズに資金を受け取れるため、納税資金の確保にも有効です。また、不動産を賃貸用不動産に組み換えることで、相続税評価額を引き下げることが可能となります。 法務対策としては、遺言書の作成や信託の活用が重要です。遺言書を作成することで、相続人間の争いを防ぎ、スムーズな遺産分割が可能となります。公正証書遺言を作成すれば、遺言の内容が法的に保護され、確実に実行されます。信託を活用することで、認知症などで判断能力が低下した場合でも、財産の管理を適切に行うことができます。 運用対策としては、資産の組み換えや分散投資を通じて、相続財産の価値を維持・向上させることが重要です。不動産や株式などの資産は、相続税評価額や流動性を考慮しながら適切に管理する必要があります。特に、不動産を活用する場合は、賃貸経営を通じて資産価値を高めることで、相続時の財産評価を最適化できます。 相続対策は、相続発生前に計画的に進めることが重要です。特に、税務・法務・運用の各対策をバランスよく検討し、総合的な視点で取り組むことが求められます。そのため、税理士や弁護士、司法書士、ファイナンシャルプランナーなどの専門家と協力しながら、長期的な視点で計画を立てることが推奨されます。早期の準備を行うことで、円滑な資産承継が実現でき、相続人の負担を軽減することができます。

社債型種類株式

社債型種類株式とは、通常の株式とは異なり、社債の性質を持つ特定の種類株式のことを指す。一般的に、議決権を持たない代わりに、あらかじめ決められた配当や償還条項が設定されていることが多い。このため、投資家にとっては、安定した収益を期待できる一方、会社側にとっては資金調達の柔軟性を高める手段となる。特に未上場企業やスタートアップにおいて、社債を発行する代わりに社債型種類株式を用いるケースが見られる。株式でありながら債券の特徴を持つため、リスクとリターンのバランスを考慮した資産運用が求められる。

債券ファンド(社債ファンド)

債券ファンドとは、投資家から集めた資金を国債や社債などの債券に投資し、利息収入や価格変動による収益を目的とする投資信託の一種である。比較的安定した収益を期待できるため、リスクを抑えながら資産運用を行いたい投資家に適している。ファンドの種類によっては、短期債中心のものや高利回りを狙ったハイイールド債ファンド、物価上昇に対応するインフレ連動債ファンドなどがある。 一般的に「債券ファンド」という場合、非上場の債券投資信託を指すことが多いが、債券を対象としたETF(上場投資信託)も存在し、特に社債ETF(Corporate Bond ETF)と呼ばれる。ETFは市場でリアルタイムに売買できる流動性の高さが特徴であるのに対し、投資信託は基準価額で取引されるため、売買の自由度が異なる。債券ファンドを選択する際は、運用形態やコスト、金利変動リスクを考慮しながら適切に選ぶことが重要である。

再投資リスク

再投資リスクとは、債券や定期預金などの満期時に、元本や利息を再投資しようとした際に、当初よりも低い金利環境でしか運用できないリスクを指す。特に低金利時代には、満期を迎えた資産を同等の収益率で再投資することが難しくなり、将来の収益が減少する可能性がある。長期投資ではこのリスクを考慮し、分散投資や運用期間の調整が重要となる。

相続人(法定相続人)

相続人(法定相続人)とは、民法で定められた相続権を持つ人のことを指します。被相続人が亡くなった際に、配偶者や子ども、親、兄弟姉妹などが法律上の順位に従って財産を相続する権利を持ちます。配偶者は常に相続人となり、子がいない場合は直系尊属(親や祖父母)、それもいない場合は兄弟姉妹が相続人になります。相続税の基礎控除額の計算や遺産分割の際に重要な概念であり、相続対策を検討する上で欠かせない要素となります。

損金

損金とは、法人税の計算上、企業の所得から控除できる費用のことを指す。具体的には、給与、仕入原価、広告宣伝費、減価償却費などの事業に直接関連する支出が該当する。損金に計上できるかどうかは税法により定められており、計上可能な費用を適切に処理することで課税所得を抑えることができる。一方で、税務上の損金と会計上の費用が一致しない場合もあり、適切な管理が求められる。

死亡保険金

死亡保険金とは、生命保険契約において、被保険者が死亡した際に受取人に支払われる保険金のことを指す。受取人や契約形態によって、相続税・所得税・贈与税のいずれかの課税対象となる場合がある。

サテライト資産

サテライト資産とは、資産運用においてコア資産を補完し、高いリターンを狙うために組み入れる資産のことを指す。具体的には、新興国株式、個別株、テーマ型ファンド、ヘッジファンド、コモディティ、暗号資産など、リスクは高いが成長の可能性がある投資対象が含まれる。サテライト資産は、ポートフォリオの一部に限定して保有し、コア資産の安定性を損なわない範囲で積極的な運用を行うことが推奨されます。

税制優遇措置

税制優遇措置とは、政府が特定の経済活動や投資を促進するために、税負担を軽減する制度のことを指す。具体的には、法人税の減税、所得控除、減価償却の特例などが含まれる。例えば、中小企業やスタートアップに対する税制優遇、特定の産業への投資促進策などがある。これにより、企業や個人は資金負担を抑えつつ、事業成長や投資の拡大を図ることができる。政策目的に応じて適用範囲や内容が変わるため、適用条件の確認が重要である。

市場価格

市場価格とは、金融商品や商品が市場で取引される際の実際の価格を指す。株式や債券、商品などの資産は、需要と供給のバランスによって日々価格が変動する。市場価格は、投資判断や企業の財務評価において重要な指標となる。特に金融市場では、リアルタイムで価格が更新され、経済情勢や投資家の心理によって変動するため、資産価値を把握する際の基準として活用される。

時価

時価とは、特定の資産や証券が市場で取引される際の適正な価格を指す。一般的には、金融市場における最新の取引価格や、公正な評価方法によって算出された価値を意味する。市場の需給や経済環境の変化によって常に変動し、会計や税務上の評価において重要な指標となる。特に、株式や不動産、債券などの資産価値を適切に把握するために用いられる概念である。

最低預入額

最低預入額とは、銀行や金融機関が定める預金商品の最低預け入れ金額のことを指す。定期預金や投資信託、外貨預金などの金融商品では、口座開設や運用を始める際に一定の金額以上を預ける必要がある場合がある。この基準額は金融機関や商品によって異なり、少額から始められるものもあれば、高額の資金を必要とするものもある。最低預入額が設定されている理由には、金融機関の管理コストや運用効率の確保がある。投資を始める際には、この条件を確認し、自身の資金計画に合った商品を選択することが重要である。

収益率

収益率とは、投資でどれだけの利益を得られるかを示す指標です。簡単に言うと、「投資したお金に対して、どれくらいの割合で利益が出たか」をパーセンテージで表したものです。この数字を使うことで、どの投資が効率的で魅力的かを比較しやすくなります。一般的に、収益率は1年間の利益を基に計算され、投資家が資金をどこに配分するかを決める際の重要な基準となります。 収益率にはいくつかの種類があり、それぞれ投資の異なる側面を表します。例えば、「配当収益率」は、株式投資において、株を買ったときの価格に対してどれくらいの配当金がもらえるかを示します。これは、定期的な収入を得たい投資家にとって重要な指標です。「資本利得率」は、買ったときの価格と売ったときの価格の差を基に計算され、値上がりによる利益を測る指標です。「総収益率」は、配当と資本利得の両方を合わせたもので、投資全体の成果を確認するのに役立ちます。 収益率を理解することで、投資のリスクとリターンのバランスを考えやすくなります。市場の動きや経済の状況によって収益率は変わるため、定期的にチェックすることが大切です。これにより、より賢い投資判断ができるようになります。

財閥

日本の近代化期から戦前にかけて発展した、大規模な資本と事業を握る企業グループを指す用語です。三井、三菱、住友、安田などが代表例で、銀行、商社、製造業、鉱業など幅広い業種を統合する垂直・水平的な事業展開を行っていました。 第二次世界大戦後にGHQによる財閥解体が進められたため、旧財閥グループは解体や再編を経て持株会社やグループ企業という形を取りつつも、その歴史的影響力や取引関係、企業文化は現在に至るまで多方面に残っています。国際競争やガバナンス改革など、新たな挑戦も継続されています。

GMS(総合スーパー)

幅広い商品カテゴリー(食品、衣料品、家電、日用雑貨など)を一つの大型店舗で総合的に扱う小売形態を指します。日本ではイオンやイトーヨーカ堂などが代表例で、ワンストップで生活必需品を購入できる利便性が最大の強みです。 一方、消費者嗜好の変化や専門店チェーンの台頭、ネット通販との競合などにより、近年は来店客数や売上高の伸びに苦戦するケースも見られます。 そのため、独自のPB(プライベートブランド)開発や店舗改革、サービス強化などを通じて差別化を図る動きが活発化しています。

上場廃止

上場廃止とは、証券取引所で売買できた株式が市場から外れ、公開の場で取引できなくなることです。原因は二つに分かれます。自主的上場廃止は、経営陣がTOBやMBOで株式を買い集め、非公開化して経営の自由度を高めたい場合などに選択されます。一方、強制的上場廃止は、連続債務超過や時価総額・株主数の基準割れ、有価証券報告書の虚偽記載など、取引所ルールに違反したときに適用されます。 廃止決定後は通常約1か月「整理銘柄」に指定され、その間のみ売買が可能ですが値幅制限が厳しく、流動性も低下します。廃止日を過ぎると市場での売却はできず、TOBによる買い取りや店頭での相対取引が主な出口となるため、希望価格で現金化しにくくなります。株価は発表直後に急変動しやすいので、整理ポスト入りしたら取引期限、TOB価格、スクイーズアウト(少数株主の強制売却)の有無を早めに確認し、対処方針を固めることが重要です。確定した損失は譲渡損として申告し、税金を軽減できる場合もあるため、税務上の取り扱いも併せてチェックしましょう。

差金決済取引(CFD)

差金決済取引(CFD:Contract for Difference)は、株式や商品、指数などの金融資産の価格変動を利用して利益を狙う取引方法です。CFDでは、実際に資産を購入するのではなく、売買の価格差のみを決済する仕組みになっています。そのため、少ない資金で大きな取引ができる「レバレッジ取引」が可能です。 また、CFDは「買い」からだけでなく「売り」からも取引を始められます。そのため、価格が上昇する局面だけでなく、下落局面でも利益を狙うことができます。この点が、現物取引との大きな違いです。CFDは世界中の金融市場で利用されており、日本でも株価指数や原油、金などの商品に対するCFDが提供されています。

債券

債券(サイケン、英語表記:Bond)とは、発行者が投資家に対して将来一定の金額を支払うことを約束する金融商品です。 国や地方自治体、企業などが資金を調達する目的で発行し、投資家はこれを購入することで、定期的に利息(クーポン)を受け取ります。満期が来ると、投資した本金が返済されます。 債券はリスクが比較的低く、安定した収入を求める投資家に選ばれることが多いです。 また、市場で自由に売買が可能であるため、流動性も確保されています。債券市場は世界的にも広がりを見せており、多様な投資戦略に利用されています。

資産寿命

資産寿命とは、収入と支出のバランスを考えながら、資産がどれくらいの期間維持できるかを判断するための指標です。貯蓄や年金、投資収益などが、生活費や医療費といった支出をどの程度まかなえるのかを知るうえで重要な役割を持ちます。これは老後だけでなく、働いている間や退職後も含め、資産が途中で尽きないよう計画を立てる際に活用されます。 資産寿命は、収入と支出のバランスによって決まります。例えば、毎月の生活費が30万円で収入が20万円の場合、不足する10万円を貯蓄や投資資産から補う必要があります。仮に1億円の資産を持ち、年間400万円ずつ使うとすると、単純計算では25年で資産がなくなります。しかし、資産運用による利益や物価の上昇を考慮すると、実際の資産寿命は変動します。 資産寿命を延ばすには、資産運用による収益の確保、支出の見直し、公的年金の受け取り時期の調整などが有効です。長期的なライフプランを作成し、将来のリスクに備えることも大切です。資産寿命を適切に管理することで、安心して生活を続けることができます。

償還

償還とは、金融商品に投資した元本が、発行体や運用会社から投資家に返還されることを指します。利息や分配金といった収益の分配とは異なり、投じた資金そのものが返ってくる行為です。多くはあらかじめ定められた満期日に行われますが、条件によっては予定より早く行われる場合もあります。 債券では、満期時に額面金額で元本が返却されるのが一般的です。保有中は利息を受け取り、満期に元本が戻る仕組みとなっています。ただし、途中で売却した場合は市場価格での取引になり、償還は受けられません。コーラブル債のように発行体に早期償還の権利がある場合は、投資家の予想より早く元本が返却されることもあります。 投資信託の場合、信託期間が満了したときに残存資産が投資家に償還されます。また、運用資産が小さくなったり、継続が難しいと判断された場合には、満期前に「繰上償還」が行われることがあります。その際、保有口数に応じて償還金が口座に入金されます。 外貨建ての金融商品では、償還時の受取額は為替の水準に左右されます。契約条件によっては償還価格が額面と異なる場合もあり、仕組債や証券化商品のように複雑な償還条項が組み込まれているケースもあります。 税制上の扱いも重要です。債券の償還差益(額面より安く買って満期に額面で返ってくる利益)は、株式などと同様に譲渡所得として課税対象になります。投資信託の償還金も分配金とは異なり、売却と同じく譲渡損益の扱いとなります。 投資家にとっての注意点は、早期償還による再投資リスクや、発行体の信用不安による償還不能リスクです。特に利回りの高い環境で購入した商品が、金利低下局面で早期償還されると、期待した利回りを得られないまま再投資を強いられることになります。 初心者の方は、商品を選ぶ際に「いつ」「いくら」償還されるのか、繰上償還や早期償還の可能性があるのかを必ず確認しておくことが大切です。償還は投資商品の出口であり、資産運用の成果を決める重要な要素です。理解しておくことで、利息や配当とあわせた総合的なリターンのイメージを正しく持つことができます。

実質金利

実質金利とは、名目金利からインフレ率を差し引いた後の金利を指します。この金利は、資金の貸借や投資の実際の収益性を測るための重要な指標であり、インフレの影響を考慮に入れた金利の実態を示します。名目金利が投資やローンの表面的な利率であるのに対し、実質金利はその金利から物価上昇の影響を除いた純粋な利益の率を表しています。 実質金利が正の場合、投資のリターンはインフレ率を上回っていることを意味し、投資家の購買力は増加します。逆に、実質金利が負の場合には、投資のリターンがインフレ率に追いついていないため、時間の経過と共に購買力が減少します。これは、実際の利益が期待ほど高くないことを示しており、投資や貯蓄の実質的な価値が減少している状態です。 投資家は実質金利を用いて、異なる金融商品や投資案件の収益性を比較し、インフレの影響を考慮したうえで最も効果的な投資選択を行うことができます。また、中央銀行は実質金利を金融政策の設定において重要な指標として利用し、経済成長や物価安定の目標を支えるための政策利率を調整する際の参考にします。 実質金利の動向は経済全体の健全性を示すバロメーターともなり、経済の過熱や不況のサインを察知する手がかりとなるため、経済分析において非常に重要な役割を果たします。

市場金利

債券市場や銀行間取引で決定される金利のこと。市場金利が上昇すると、既発債の価格は下落し、逆に市場金利が低下すると債券価格は上昇する。物価連動債の価格にも影響を与える要因となる。

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