専門用語解説
0
件五十音を選択(複数選択可)
ら行
ライジングスター
ライジングスターとは、もともと投機的格付けであった企業や債券が、業績改善や信用力の向上により格付けを引き上げられ、投資適格となるものを指す。信用力の向上に伴い、債券価格が上昇し、金利が低下する傾向があるため、機関投資家やリスク許容度の高い投資家にとって注目される対象となる。ライジングスターの企業は成長過程にあり、将来的な信用力の強化が期待されるが、財務の安定性や経済環境の影響を受けるため慎重な分析が求められる。
ライフステージ
ライフステージとは、人の人生における生活環境や経済状況の変化に応じた段階を指す。一般的には、独身期、結婚・子育て期、教育費負担期、退職準備期、老後といった形で区分される。 それぞれのステージごとに収入や支出、資産運用の目的が異なるため、金融計画を適切に立てることが重要となる。例えば、若い独身期は資産形成に重点を置き、高リスク・高リターンの投資を選択しやすいが、子育て期は支出が増えるため、リスクを抑えた資産運用が求められる。 ライフステージの変化に応じて、資産配分や投資方針を見直すことが、安定した資産形成のために不可欠である。
LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)
LIBORとはLondon Interbank Offered Rateの略で、インターコンチネンタル取引所(ICE)が計算して公表するロンドン市場での銀行間取引金利のこと。 対象通貨は米ドル、ユーロ、日本円、英ポンド、スイスフランの5種類で、翌日物から12カ月物など様々な期間ごとの、対銀行貸出金利(平均値)が公表され、短期金利の指標として注目度の高いものであった。 しかし、2012年の不正操作問題を機に信頼性が揺らぎ、2021年末で算出・公表が廃止(ただし、ドルLIBORの一部のみ、既存の金融取引に配慮して23年6月末まで存続する予定)。これに代わる新たな指標への移行が進行中。
ラダー型ポートフォリオ
ラダー型ポートフォリオは、異なる満期日を持つ複数の債券を組み合わせて投資する戦略です。 この戦略では、短期から長期までのさまざまな債券を段階的に購入し、それぞれの債券が満期に達するごとに再投資を行います。 この方法により、金利変動のリスクを分散し、定期的なキャッシュフローを確保することができます。 ラダー型ポートフォリオは、特にリタイアメント資金の管理や、長期にわたる安定した収入を求める投資家に適しています。 また、金利の変動に対して柔軟に対応することが可能であり、経済状況に応じた効果的な資産運用が期待できます。
ラップ口座
ラップ口座は、資産運用を包括的に管理するための口座で、投資信託や株式、債券など複数の金融商品を一元的に扱います。顧客の運用目標に応じてポートフォリオが設計され、運用状況のモニタリングやリバランスが自動で行われます。 通常、手数料は「ラップフィー」として包括的に徴収され、個別の取引ごとに費用が発生することはありません。ラップ口座は、特に投資管理をプロに任せたい顧客や、資産運用をシンプルにしたい人に適しています。
REIT
「Real Estate Investment Trust」の略。投資者から集めた資金で不動産への投資を行い、そこから得られる賃貸料収入や不動産の売買益を原資として投資者に配当する商品で、一般的に「不動産投資信託」と呼ばれている。 投資者は、REITを通じて間接的に様々な不動産のオーナーになり、不動産のプロによる運用の成果を享受することが可能。
利益確定売り
買った投資商品が値上がりした際に売却し、利益部分を現実化(確定)すること
利益相反
投資運用者や企業が自己の利益と顧客や投資家の利益が対立する状況。例えば、運用者が手数料を優先することで最適な投資判断を妨げる場合などが該当します。利益相反が存在すると、公正な運用が難しくなり、投資家の信頼を損なう恐れがあります。透明性の確保や適切なガバナンスが求められます。
利落ち
債券(利付債)の約定において、受渡日が利払日にちょうど当たるため、経過利子が発生しない状況。 経過利子とは、債券を利払いと利払いの間に売買する際に、買い手が売り手に支払う「前回利払日の翌日から受渡日までの利息」のことで、通常、利付債では利払方法が後払いであることから、売り手が前回の利払日の翌日から受渡日まで債券を保有しているにも関わらず、利払日が未到来のために受け取れなかった利息のことを指す。
リスク
価格の振れ幅のこと、一般に「標準偏差」という数値で表す。 数値が大きければ振れ幅が大きく、小さければ振れ幅も小さい。投資資産の価格変動の大きさの目安。
リスクオフ
投資家がリスクを回避するようになり、より安全な資産に資金が向かいやすい相場状況
リスクオン
投資家がリスクを取って、リターン(収益)を追求しやすい相場状況
リスク管理
リスク管理とは、資産運用において損失のリスクを抑えながら安定したリターンを得るための戦略や手法を指します。市場の変動や経済環境の変化により、投資資産の価値は常に変動するため、適切なリスク管理を行うことが重要です。具体的には、異なる資産クラスに分散投資することでリスクを分散させる、投資対象の信用力や市場環境を定期的に見直す、ストップロス(損切り)ルールを設定するなどの方法があります。また、長期的な視点でリスク許容度を考慮しながらポートフォリオを調整することも有効です。適切なリスク管理を行うことで、市場の急変動時にも冷静に対応し、資産の保全と成長のバランスを取ることが可能になります。
リスク許容度
リスクとは収益(リターン)の振れ幅のこと。収益がどれくらいまでならマイナスになっても受け入れることができるか、という度合いのこと。
リスク資産
リスク資産とは、市場の変動によって価格が上下し、投資元本が増減する可能性のある資産のことを指す。代表的なものとして、株式、投資信託、外国為替、コモディティ(原油や金など)、不動産などがある。 これらの資産は、長期的に見ればリターンが期待できる一方で、短期的には価格が大きく変動することがある。そのため、リスク資産を運用する際は、投資の目的や期間、リスク許容度を考慮したポートフォリオの設計が重要となる。
リスクシミュレーション
リスクシミュレーションとは、投資判断において発生し得るリスクやその影響を予測する手法です。モンテカルロ法などの数学的手法を用い、様々なシナリオで結果を分析します。これにより、投資家はリスクを定量的に評価し、意思決定に役立てます。
リスク水準
リスク水準は、投資家が許容できるリスクの程度や、資産運用における価格変動の度合いを示します。リスク水準が高いほど価格変動が大きくなる可能性があり、高いリターンを期待できる一方で、大きな損失リスクも伴います。 一般的には、株式や新興国資産が高リスクとされ、債券や現金が低リスクとされます。適切なリスク水準を設定することで、投資目標と安心感のバランスを取ることが重要です。
リスクパリティ戦略
ポートフォリオの各資産のリスクを均等にする投資手法。 ポートフォリオの各資産の割合を固定配分にすると、株式などリスクの高い資産にポートフォリオ全体のリスクが左右されやすくなるため、リスクパリティ戦略によってリスクを抑制することが可能。 一方、リスクが上昇した資産の保有比率が下がるため、市場が反転した時にリターンを確保しにくいとされている。 一般的に価格変動率の大きい株式の比率が低くなり、変動率の小さい債券の比率が高くなる。
リスクフリーレート
リスクを全く許容せずに金融商品から得ることのできる利回りのこと。日本国債や米国債などの安全資産から得ることのできるリターンをリスクフリーレートと考えることも多い。
リスクプレミアム
あるリスク資産の期待収益率から、同じ期間の無リスク資産の期待収益率を引いた差のこと。 また、リスクを引き受けることによって上乗せされる利益。 リスクが大きいほど、リスクプレミアムも大きくなると考えられる。